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甘園ぼ ~二人だけのヒミツの遊び~
OHP
批評空間の点数:85点


 『ぼ』シリーズ三作目の本作。大まかな作品のデザインは過去二作と同じでヒロイン三人プラスハーレムルートのミドルプライス、作品となっています。

 ジャンルとしても過去二作と同様ロリ系抜きゲーに分類されると思いますが、過去作との相違点としては今作は舞台が遊園地という事で屋外プレイが豊富。また、最初の内はきぐるみをかぶり主人公と分からない状態でヒロインに『いたずら』をします。そのため過去作よりやや人を選ぶ作品かもしれません。

 シナリオに関してはライターが多い所為かとにかくルート毎の出来の差が激しいのが印象的でした。


 ゆりルートに関しては文句なしと言って良い出来でした。
 さすがセンターヒロインとでも言うべきなのか、共通ルートで語られる主人公の都会への旅立ちやそこでの挫折、自らの想い等のシナリオは全てこのゆりルートへと繋がり伏線として回収されている感があります。
 いわばこのゆりルートこそが甘園ぼのメインストーリーであり、他二人のヒロインのルートは枝葉であるとすら言ってしまえる内容になっています。
 グランドルートやルートロック等を使う事によってセンターヒロインとそれ以外のヒロインの差別化を図る作品は数多くありますが、そうではなくシナリオの内容によって言外にセンターヒロインである事を明示するやり方はある意味非常にスマートなやり方であると言えます。
 内容自体もセンターヒロインと呼ぶに相応しい出来で、ヒロインの仕草や主人公に対する想い等の細かな部分の描写のテキストが非常に優れている印象。ストーリーの山場も先に述べた主人公の過去がメインになっているのでプレイヤーに過度のストレスを与えず物語が上品且つ綺麗に纏まっている印象を受けます。
 あと、小さいところですがこのルートだけ過去作のBGMを作中で使っていたのも印象的。こういう過去作のプレイヤーに訴えかけるやり方は良いですね。
 ゆりに関してはヒロインの魅力もストーリーの爽快感もテキストの出来も文句なし、の一言でした。抜きげとしてだけではなく純愛作品としても楽しめる出来。このルートをプレイ出来ただけで甘園ぼを買ってよかったと、そう思える出来になっています。


 ひまわりルートは、今までの『ぼ』シリーズ作品と一番合致していたシナリオ、という印象を受けました。言うなればこういうシナリオを期待して甘園ぼを買った、と言えます。
 私は最初にプレイしたのがこのひまわりルートだったのですが、他の作品でありがち、且つ個人的に大嫌いな『ヒロインの下着がいつも一緒』『個別シナリオに入ると他のヒロインが出てこなくなる』『終盤唐突に始まるクソシリアス』といった不満点の全てが解消されていてプレイしていて非常に気分が良かったです。
 シナリオに関しては良くも悪くも平凡な出来ですが、だからこそヒロインの魅力が十全に堪能できて好印象でした。おっとりぽやぽやしているけど、時折大人びた顔も魅せるロリ巨乳ヒロインという魅力的なヒロインを存分に魅せる事に成功したシナリオだったとも言えます。
 唯一残念だったのが、ライター間できちんと意思の疎通が出来ていなかったと思わしき点。同じようなイベントが繰り返し発生して最初どういう事なのか上手く状況を把握出来なかったりしました。この辺はライターではなくディレクターの問題点なのでしょうね。


 さて、ゆりとひまわりの二人に関しては上記の通りほぼなんの不満も無い非常に優れた出来だったのですが、問題は最後の一人であるすみれ。このルートは悪い意味で甘園ぼはおろかシリーズ三作品の中でも突出した出来でした。
 このルート、とにかくライターが設定を無視して好き放題勝手気ままに書いた印象です。途中でライターが逃げて代わりの人間が設定も読まずに極短期間で仕上げたのでしょうか?
 まあ、好き放題書いても面白ければそれで良いんでしょうがとにかくこれが全く面白くない。
 極控え目にデタラメと言って良い内容だったと思います。なんというか、最初に設定読まずにシナリオを書き上げて後になってから強引にシナリオに設定に当てはめていったような不自然さを感じる内容でした。
 一番(悪い意味で)印象的だったのがすみれの父親の存在。
 共通ルートでも彼は地方公務員かそれに類する人間である事が示唆されており、すみれルート内でも『町の役員』であるという描写があります。で、その彼は娘に遊園地で遊ぶ事を禁止するのですが、娘のの行動に不信感を抱き、部下を使って娘を監視するという行動に出ます。

 ライターは公務員を一体なんだと思っているんでしょうか。

 役場に勤める地方公務員がどんなに上の立場に居たとしても部下を私的なそれも娘の監視なんて理由で使えるわけがありません。少なくとも日本では。もしかしてライター、日本語が書ける外国人か何かで日本の公務員の事情には詳しくないんでしょうか?
 また、すみれの家は豪邸で家政婦が複数いるという設定になっています。これも地方公務員も給料ではほとんどありえない状況です。公務員どころか政治家だったとしてもこんな寂れた地方都市と思しき地区の議員では不可能なんじゃないでしょうか。それともすみれの父親は暴力団か何かと繋がっていて給料とは別の資金源でもあるんでしょうか。娘の監視に使っていた部下とは役場の部下ではなく暴力団員の部下だったとでも言うのでしょうか。
 これ、すみれの父親は地方公務員であるという設定を知らずにシナリオ書いていたとしか思えません。当初のシナリオではすみれの父親はそれこそ大会社の社長か大物政治家なにかだったのではないでしょうか。それを後から地方公務員であるという設定がある事を知って強引にシナリオを書き換えたと考えればわりとしっくりと来ます。

 このように設定だけでも馬鹿らしいのですがシナリオ展開もそれに輪をかけて馬鹿らしいのがすみれルートの救われない点。
先のようにすみれは作中で父親から遊園地で遊ぶ事を禁止されていて監視まで付けられます。そして監視されている事に本人達も薄々気づいて警戒する描写まであるのですが、なぜかその状況で主人公はヒロインを自宅まで連れていきあまつさえそのままヒロインの部屋でセックスに及びます。お前ら馬鹿なのか。
 知能指数どのくらいまで下がればその状況でその行動に及ぶのか教えて欲しいです。父親を警戒どころか挑発してるやん。
で、結果としてその日の行動が原因で父親に遊園地で遊んでいた事とか主人公の存在とか色々バレるんですが、自業自得過ぎてただただため息しか出てきませんでした。その後色々あって父親と娘&主人公は和解するわけですが茶番劇以外の感想なんて何一つ浮かびませんよこれ。

 複数ライターなのである程度は仕方ないとは言え、これだけ技量の差があるライターが混在していると辛い物があります。ひまわりルートは期待通り、ゆりルートは期待以上の出来だっただけに尚更すみれルートの惨状が残念で仕方ありあませんでした。ヒロイン自体は魅力的だっただけに尚更。

 ハーレムルートはこれもシリーズの定番。なのですが、過去作と比べるとボリュームの面でもクオリティの面でも大幅に劣化している印象でこれも残念でした。
 ハーレムルートのある作品自体近年では少なめなのでハーレムルート好きとしてはあっただけでも感謝はしたくなるのですが、期待していた物が大きかっただけに不満が残った事は否めません。


 全体としては既に述べたようにすみれルートでの不満が大きかったのですが他のルートはいずれも平均以上の出来だったし、トータルで考えれば十分に満足のいく作品ではありました。
 次回作、出るのかわかりませんが出るのならまた大いに期待したいところではあります。勿論、すみれルートみたいなのはもう簡便ですが……。
わんにゃん☆アラモード!
OHP
批評空間の点数:35点

 SkyFish pocoの作品は回を重ねれば重ねる程に酷い出来になっていってるんですが、これなにかの実験でもしてるんですかね?絵だけのクソゲーにユーザーは何処までついてこれるかとかそんな感じの。

 ある程度覚悟はしていましたがとにかく酷いの一言でした。シナリオライターの顔ぶれがヤバそうだったので心配していたんですがシナリオを吟味する以前の問題だったので逆に気にならなかったという皮肉。いや、酷い事は酷いんですが。なんというか、面白いだとか面白くないだとかそんな事を論じるレベルにまで作品が達していません。

 何から書いていけば良いのか。
 まずこのわんにゃんアラモード、ヒロイン選択型の作品なんですが、最初の選択で選んだヒロインと即セックスします。全員。
 デートとか告白とかキスとかそういうイベント全てすっ飛ばしていきなりセックスです。ヒロインに身体の関係迫られて「ま、いっか」くらいの軽いノリで。いやまあ、童貞の癖に変に紳士ぶって拒否するよりはマシかもしれませんがそれでも程度ってものがあると思うのです。しかもヤるだけヤッて彼女彼氏になったりはしません。ほんとヤるだけ。恋人同士になるのは物語の最終盤です。全員。

 そんな感じで取り敢えずビールみたいな気軽さでセックスする主人公とヒロインですが、この作品、選択したヒロインの個別ルートと共通ルートが交互に進んでいく形式の為、シナリオ的に色々と齟齬が生じちゃってるんですよね。個別ルートでセックスを済ませているのに共通ルートに入るとそんな事無かったかのように会話したり恥じらったり。
 しかも挿入されるイベントも色々おかしくて、例えば初エッチで経験豊富だと見栄を張っていたヒロインが処女だとバレる、みたいな会話があるんですが、その後のイベントでそのヒロインが私は経験豊富だからパイズリくらい慣れてるみたいな台詞を言ったりする。これ、多分イベントの順番が当初の予定と逆になっていると思われます。
 また、猫が行方不明になって主人公が探すんだけど実は猫は何処にも逃げていなくて元の場所に居た。なんてイベントがあるんですが、このイベント二回出てくるんですよね。共通と個別で一回づつ。細部が違うだけで全く同じ展開。これは多分別のライターが同じ事イベント考えたんだと想像。
 他にも自分の気持ちに気づき始めて悩んでいたと思ったらそれとは別のヒロインにフェラしてもらったり、CGも何もなくいきなりルート外ヒロイン(処女)とセックスし始めたと思ったらルートヒロイン(処女)も混ざって3P始めたりと前後の展開と辻褄があわないような箇所が山程出てきます。
 テキスト自体も出来は非常に悪いのですが、それ以上にPの位置に居る人間がまともに仕事をしておらず、複数居るシナリオライター間ですり合わせ等がろくに出来ていない結果このような自体になったのではないかと推察されます。

 それなのにこの作品変な部分で攻略を面倒くさくしていて、全てのイベントを埋めるには一人だけを追っていっても駄目で浮気をする必要があるんですよね。そうしないとHシーンが全て埋まらない。
 と言っても、浮気をしたからって3Pや修羅場といった展開があるわけでもなくなんでこんなシステムにしたのかイマイチ良くわかりません。間に入れる共通イベント足りなくてこんな形にしたんじゃあるまいな?

 まあ、制作進行があまり計画的に行っていなかったであろう事は犬猫のあつかいなんかからもなんとなく察せられます。
 タイトルに「わんにゃん」と入っているだけあって犬や猫が色々出てきます。ヒロイン全員にそれぞれ犬か猫がパートナーのようについていてそれぞれ立ち絵と声、ユーザーに募集して附けた名前もあります。
 と、結構凝っているこの犬猫達ですが作品内での登場シーンは驚くほど少ないです。場合によっては最初の紹介以後全く登場しないなんて事も。うん、ユーザーに募集してた名前決まってからでないとシナリオも音声の収録も出来ないからね仕方ないね。いや、もうちょっと計画的にやれと。せっかく犬猫全面に出して作品アピールしてるのにそいつら本編にろくに出てこないってどういう事やねん。

 という事でシナリオは支離滅裂、ヒロインはキャラが薄く即セックスでデートもイチャラブもろくに無い。で、じゃあエロメインの作品なのかというとこれも違って。主人公が早漏過ぎてHシーンは極端に短い為抜きゲーとしても及第点は付けられそうにありません。
 進め方によっては全員とセックス出来て浮気しないと埋められないイベントもあるのにハーレムルートのような物も無し。取ってつけたような4PのCGは二枚だけありましたが。3Pも中途半端なものが一つあるだけでシチュエーションも淡白でエロ重視とも言い難い出来。

 と、色々問題点を挙げてきましたがじゃあ逆に何かこの作品の良いところを探そうかと思えば、絵に関してはたまにおかしい所もあるものの及第点だったと思います。ヒロインがきちんと下着を履き替えていたのは好印象。女性原画家だけあって細部もきちんと描かれていましたし。うん、そのくらいですね、良かった点。


 という事で、シナリオゲーとしてもキャラゲーとしても抜きゲーとしても論じるに値しないレベルの本作、絵が気に入ったからといって安易に手を出すと痛い目にあうので十分にご注意を。千円未満なら画集として買っても良いかなあ?くらいの内容です。

その古城に勇者砲あり!

OHP
批評空間の点数:70点

 キャラ往年の名作巣作りドラゴンを髣髴とさせるタワーディフェンスゲー。……なのだけれどやりこみ要素のなさから巣作りドラゴンと比べるとボリューム不足の感が拭えない。
 気になったのはユニットの種類の少なさ。そのうち増えると思ってプレイしていた汎用ユニット、最後まで七種類しか居なかったのは悪い意味で予想を裏切られました。

 どこでゲームオーバーになってもレベルとアイテムと資金を引き継いで最初からプレイできるので難易度はそこまで高く無い印象。が、その場合序盤のイベント等がカット出来ない為テキストをいちいちスキップしなければならなく地味に面倒くさいのが難点。 

 今までの作品だとイベント追加されたり攻略ヒロインが増えたりする周回プレイがあったのだけれど今作はそういったものは無し。ハーレムルート(というかコロナルート?)以外は最初からメインヒロイン四人全員誰でも攻略出来るのですが途中で誰か選ばないといけないのでセーブロードを繰り返すか最初からプレイし直す必要があり、これも面倒くさい。
 今までのように序盤スキップ出来たりイベントが少しづつ変わっていくとかなら良かったんですが今回はそういった物一切なしで純粋に同じイベント繰り返し見ないといけないとかなんの嫌がらせだと。だったらせめてヒロイン選択をもっと最後の方に持ってくるか、好感度さえ足りていれば全員のエンディングを見れるようにしてくれればよかったのに、と。
 一週では全イベントを見る事が不可能なのに、周回プレイをするにはシステムが不便というミスマッチ。もう少しなんとかして欲しかったです。

 また、ライターが変わった所為かキャラ恒例のほのぼのレイプも今回無しでそれを期待していた身としては肩透かしの印象。無理やり和姦するようにしてたけど意味あるんですかね、あれ……。
 二周目以降に選べるハーレムルートも肝心のハーレムセックスが残念な出来で肩透かし。まさか尻並べただけのセックスが一回あるだけでハーレムを名乗るとは思わなかった……。
 というか今回エロシーンが大幅劣化。テキスト自体は長いものの長いだけで全くエロくない文章を読まされるのでエロシーンが物凄い苦痛。いや、こんな酷いエロテキストは久しぶりに読んだ気がします。ヒロイン自体は悪くないのに勿体ない。
 またそれ以外の部分でも基本的にはいままでのようなシリアスになりきらないまったりストーリーなのですが変な部分で変なシリアスシーンを入れていて違和感を感じる事も。なんというか、キャラ作品の雰囲気にそぐわない感じ。
 メインはSLGであまりテキストが全面に出る作品では無いのですが、ここまで露骨に劣化しているとやはり気になります。

 色々文句ばかり言ってきましたが最後まで一気にクリア出来たのでそれなり以上には面白い作品ではあったと思います。
 キャラは一時期の底を脱した雰囲気なので次回作はもっと良くなっている事を期待したいですね。

ここから夏のイノセンス!
OHP
批評空間の点数:70点

「人はなぜClochetteに熱中するのか?」──それには、あらゆる分析を上まわる一つの明快な解答がある。少なくとも私の場合。私は、おっぱいが好きなのである。

 既に巨乳ブランドとしての地位を確立した感のあるClochetteですが、初めてせせなやうを原画に迎えた今作ではそのブランド最大の特徴である巨乳が過去作に比べスケールダウン。といっても十分に巨乳まみれな気がしますが「おっぱいのサイズが物足りない」という理由で購入を躊躇しているユーザーも散見されました。完全に感覚が狂っています。
 それもこれもClochetteの巨乳に慣らされてしまった所為だとするならなんという皮肉。ClochetteのせいでClochetteの新作に満足できなくなるとは!


閑話休題


 今までのClochette作品と同様、SFチックな舞台設定の本作ですが、違和感があったのが主人公達が本来暮らす未来の世界の設定。
 スケジュールは分刻みで決められ無駄な事は一切せず、極端な成果主義が蔓延り出生率の低下からほとんどの人間は人工的な手段で産まれてくるという世界。悪い意味で今の日本社会が完成されたかのような世界と作中で語られています。
 はっきり言ってディストピア以外の何物でもないと感じられるのですが、作中の登場人物達はそうは感じられないようで精々主人公のような人によってはちょっと暮らしにくい程度の感想しか抱いていません。
 いや別に世界を変えろと言いたいわけじゃないんですが、特に物語に深く関わるわけでもなく(切欠には確かになってはいるのですが)軽く流す設定ならもう少し軽い設定にしてくれたら良かったのに、と。んなヘビーな設定聞かされてサラッと軽く流されても反応に困ります。
蛍塚姉妹ルートで主人公が未来の事を気にかけたり、寿ルートに至っては二人で未来の世界へ移住したり。未来の世界がディストピアにしか見えない立場としては違和感しか無いんですよね。確かに設定上必要な部分はあったのかもしれませんが、もうちょっとなんとかならなかったのかなあ、と。

 そんなわりと重い設定の作品ですがストーリー的にはあまりシリアスになる事も無くヒロイン達とのイチャラブがメインとなっており安心して楽しめる内容になっていました。特にいろはルート序盤のイチャラブっぷりは素晴らしかったですね。正しく『いちゃつく』という言葉がピッタリ来るような二人のやり取りは見ていて思わず顔がにやけてしまうようでした。
 他のルートも悪くは無かったのですが、やはり未来世界に関わる部分ではどうしても違和感が拭えないのが残念でした。

 それともう一つ違和感があったのがセンターヒロインがアリカな事。途中でその事に気づいて結構驚きました。てっきりいろはがセンターヒロインだと思っていたので。
 キャラの立ち位置的にもストーリー的にもどう見てもアリカよりいろはの方がセンターヒロインっぽいんですよね。なのに何故アリカが、ってずっと不思議だったんですがいろはの裸の立ち絵が表示されてふと気付きました。
 ……もしかしていろはだとセンターヒロインになるにはおっぱいのサイズが足りなかったのか。


通心ぼ

OHP
批評空間の点数:98点

 『純愛』という言葉がこれほど似合う作品も珍しいのではないか。通心ぼをプレイし終えてふと、そんな感想が頭を過りました。

 恋と夢。両者を天秤にかけどちらを取るのかで悩むというストーリーは決して珍しい題材ではなく、むしろありふれた物であるとさえ言えます。この通心ぼもそんなありふれたストーリーの物語でした。
 都会の有名校で教鞭を執るという夢を持つ主人公。しかし彼が新たに赴任してきた場所はそんな夢からは程遠い田舎の小さな学校でした。それでも腐る事なく職務を全うしようとする主人公でしたが、それは夢への踏み台に過ぎず、そこでの生活はあくまで仮初のものの筈でした。
 しかし、そこで出逢った三人の少女達によって彼の人生は大きく変貌していく事になります。
 やがて彼女たちに心惹かれていく主人公。しかし自分の心に芽生えた感情を意識するようになったのと前後して彼の元に一つの話が舞い込みます。それは彼が待ち望んでいた有名校への転勤の誘いでした。
 ここで彼は悩む事になります。恋を取って此処に残るのか、それとも夢を追いかけて新たな土地へと旅立っていくのか。
 それは無論容易に答えの出る問いではなく主人公は大いに悩む事になります。

 結果から言えば彼は自分の本当の夢を思い出し結果、夢と恋の両方を手にするのでしたがそんな彼に夢を思い出させたのは既に彼が失っていたであろうヒロインの純粋な感情でした。

 主人公と違い、ヒロインは自分の恋に悩みません。
 生まれて初めての感情に戸惑い困惑し狼狽える彼女達でしたが、やがてその恋心をしっかりと認識するとその想いを正面から主人公にぶつけてきます。
 生まれて初めての感情だからこそ、そこには何の駆け引きも無くただ想いのままに動く事が出来たのでしょう。それは恋と夢とを並べて悩んでいた主人公とは対象的な姿でした。
 巷に溢れる純愛という言葉ですが真実、純粋な愛情というものは中々に得難いものであります。
 通心ぼの主人公がそうであったように生きていく内にどうしても生まれる様々なしがらみによって人はなかなか恋に真っ直ぐになる事が出来ないようになっていってしまいます。
 しかし通心ぼに登場する三人のヒロイン。彼女達はいずれもそんなしがらみをまだ知らない純粋な存在でした。そんな彼女達の真っ直ぐな感情だからこそ、すでに恋だけに生きられなくなっていた主人公の心を動かせたのかもしれません。
 少女の純粋で真っ直ぐな愛情を描いた通心ぼ。正しく純愛ゲーとして白眉の出来だったと胸を張って言える内容でした。







 ……とまあ、なんかそれっぽい事を書いてきましたがこの通心ぼ、要は田舎の教師が何も知らない幼い教え子にえっちないたずらをするお話なんですけどね。

 ただゲームとして素晴らしかったのはこれは本当で。シナリオライターが三人という事もあって各ルートの出来にやや差はありますがどのルートも平均以上の出来。特に夜のひつじのporori氏が商業作品初参加という事で期待していたのですがその期待を全く裏切らない内容でした。
 エロゲーで良くある物語を締める為の無理やりなシリアス展開のようなものも無く安心して楽しめるストーリーになっています。それでいてヒロインの感情描写などは丁寧に書けておりライターはなかなかに気持ちの良い仕事をしてくれています。
 また、個別ルートに入っても共通ルートと同じノリでヒロイン同士のやり取りが変わらず行われるのも高評価のポイント。嫌いなんですよね、個別ルートに入ると他のヒロインが神隠しに遭うパターン。わりとありがちですが。
 また三人クリア後に開放されるハーレムルートも非常にしっかりとした出来になっています。エロシーンの構図等も素晴らしくボリュームも決してただのおまけとは言えない量で十分に満足出来るものでした。
 原画は漫画家としても活躍するsanta氏。あまりロリヒロインのイメージは無かったんですが非常に良い仕事をしてくれていました。ロリでありながらどこか柔らかみを感じさせるヒロインは非常に魅力的でした。
 そんなsanta氏の絵と前作同様陰影を効果的に使い、またSEだけでBGMを無くしたエロシーンは他にはない魅力を放っていました。

 ロリゲーではありますが純粋な完成度が非常に高い作品であり、ロリゲーだからと食わず嫌いせずに様々な人にプレイしてもらいたい魅力溢れた作品です。


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