吸血鬼を扱った小説の類というのは世の中に溢れかえっている訳で。
ぱっと思いつく所でも「
こなたよりかなたまで」「
月姫」「
HELLSING」「
今宵も召しませ」「
月詠」「
僕の血を吸わないで」エトセトラエトセトラ。(ジャンルが偏っているのは仕様です)
で、この漫画もそんな数多ある吸血鬼を扱った作品の一つ。
吸血鬼の一族に生まれた主人公の果林はしかし、人から血を吸うのではなく、体内で増えた血を人間に与えなければならないという吸血鬼の中でも特異体質を持った俗に増血鬼と呼ばれる変り種。で、その特異体質に苦しんだり、人間と付き合いながら、人間と吸血鬼の間に生まれた子供は生殖能力を持たないという事実が発覚したりしながら物語は進んでいくのですが……。
ぶっちゃけ話事態は微塵も面白く無く、かといってギャグが冴えるわけでも人物描写が上手い訳でもない典型的な絵だけ漫画なんですがそれよりなにより気になったのは吸血鬼の内面、というか考え方。
この作品に登場する吸血鬼は血を吸われた人間がなるのではなく、生まれつき吸血鬼として吸血鬼の一族から生まれます。
幼少期は人間と同様の生活を送りながら思春期にかかる頃、吸血鬼として覚醒し太陽の光を忌避し、栄養も食事ではなく人間の血を吸う事で摂取するようになる。……なるのですが。
何故かその事を不幸に感じる吸血鬼達。
これが理解出来ない。例えば人間だった者が何らかの理由で唐突に吸血鬼になり太陽の下を歩けなくなったのだとしたら太陽に未練もあるのは当然でしょうが、吸血鬼という種として確立している存在が自分達の本来の身体へと変態したのに、それと同じ感情を抱くのはおかしいのではないかと思います。空を飛べるようになった蜻蛉が水に潜れなくなった事を不幸と嘆くでしょうか。吸血鬼という存在に対しあまりに傲慢な描写のように思えてなりません。
……と、こんな漫画に真面目な顔でそんな事を言ってもなんの意味もないんですが。
E×E予約しました。予約理由「ガーターベルト」
ストーリーもヒロインもブランドもシナリオライターも何も確認してません。ただヒロインの一人が黒いガーターを付けていたので予約してしまいました。後悔はしていません。
しまぱんもいいけどガーターがもっと流行って欲しいと思う今日この頃です。