私の家の近所に良く治ると評判の小児科専門の小さな医院があります。幼児なんかは少し熱を出しただけでも親が心配して直ぐに医者に良く事がありますがそういった親御さん達の評判が頗る良い。とにかく此処で薬を出してもらうと直ぐ熱が下がり風邪も治ると有難がられています。評判を聞いて遠くからも患者が来るようになり、医院は繁盛。逆にこの医院が休みの時などに代わりに近くにある大病院で診てもらうと先の医院と違って薬を貰っても子供の具合がちっとも良くならないと非難をあげる親御さんまでいる始末。
で、まあドラマなんかだと小さい個人経営の医院が患者さんをしっかり見ているのに対し、大病院の方は流れ作業で患者をお座なりにしか扱わないとかそんな話になるんですが、勿論現実はお話とは違うわけで。客観的に見てろくでもないのは大病院では無く小さい医院の方だったりします。
最初に気づいたのは大病院に勤める看護婦さん。カルテを見てすぐ直るという評判の理由がわかりました。
この医院、発熱や風邪でやってきた患者に片っ端から抗生剤を処方してたんです。それもかなり強力なやつ。
そりゃそうすれば確かに簡単に病気は治るかもしれませんが、将来その患者がなんかあったらどうするんだという話。抗生物質は使っている内に耐性が出来てしまうのに小さいうちから強力な抗生物質を使っていては将来使える薬の数がかなり限られてしまいます。例えるなら、小学生のうちからモザイク無しの裏AVなんか見ていたら雑誌のグラビアや普通のAVでは満足出来なくなってしまうぞという事です。
確かに病気は直ぐに治るので藪医者と断定してしまうのもおかしいかもしれませんが、首を傾げざるを得ない治療なのも事実。何より問題なのは患者本人はもとより、その親もこういったリスクに気づいていない点にあります。
こういう事例もありますので小さなお子さんを持つ親御さんは掛かりつけの医者にはくれぐれもご注意を。(
真夏の黒猫さん、ご懐妊おめでとうございます)