というわけで、やってみました
メモリア体験版。
基本的に体験版をプレイしない私にとっては露骨に特典目当てだったりするわけですが。同じようなキャンペーンは
~パンツを見せること、それが……~大宇宙の誇りでもやっているわけですが、メモリアの方は参加者全員にサイン入りラミネート下敷きとなかなかに気合を入れた参加賞が用意されています。というか誰のサインか明記されていないのが気になる所ですがもしかして制作陣で手分けしてサインしたりするんでしょうか?(ありえません)
閑話休題
で、さっそくダウンロードしてプレイしてみようと思ったのですが、なかなか出ない完了の文字。それもそのはず体験版のサイズはなんと驚きの1GB!?
かつてギガパッチなる代物が一世を風靡(違)した事がありましたが、自分がその体験をすることになるとは思ってもいませんでした。光も来ていない片田舎で大工の設計ミスから電話回線すらない部屋でインターネットをしている身としては体験版をダウンロードするだけで大変な苦労だったり。ダウンロードしている間に近所のイタリア料理店へ行ってランチを食べて帰ってきたのにまだ半分どころか四分の一すら終わっていなかったのだから
笑えません。 そんなこんなで随分と時間が経過してからプレイ開始。
するといきなり流れ出すムービー。そしてそこに映し出されるのは
陸上自衛隊90式戦車(仮)。
「90式が展開しているということは舞台は北海道? いや関東か」
などとどうでもいい事を考えている間も延々と流される戦車と兵士とおっさんばかりのムービー。長さは三分から四分ほどあったと思います。
別に
群青の空を越えてみたいな物語が始まるわけではなく、単に物語の発端を示すイベントをムービーにするという名目の元制作陣の誰かが
悪乗りしただけでしょう。なんというか、力の入れ所を正しく間違えている気がします。
そんなわけでムービーが終わるとあっさりと退場してしまう90式戦車(仮)。もうちょっと出てきてくれても嬉しかったかもしれません。
で、本編が始まるわけですが個人的にはこのムービーがこの体験版のクライマックスだったので
あとは適当に。 コンフィグに関してはなかなかに使い心地よし。ワイド画面を使ってプレイしている身としてはアスペクト比に関する設定が出来るのが嬉しかったです。いまだにワイド画面にきちんと対応していない作品って結構あるんですよね。その他も必要な機能は過不足無く備えれられている印象。
シナリオは体験版の時点ではまだなんとも言えませんが、主人公が記憶喪失だというわりにはその描写があまりきちんとされていない印象。あとOHPでも書かれているように舞台設定は
SHUFFLE!に酷似しています。作品の方向性は全然違いそうですが。テキストは中の下辺り。あまり褒められた物ではありません。
声優に関しては有名どころが揃っていて無難な感じ。ただ
荻原秀樹氏の声はぶっちゃけ聞き飽きた。この人パープルの作品にしょちゅう出ていますが、声質に幅が無いので、微妙。たまには他の男性声優使って欲しいと思う次第。ほめらじは好きなんですけどね。
グラフィックに関してですが、ちょっと気になったのがサブキャラクターの立ち絵。メインとは違う原画家が担当しているようですが、メインキャラクターと並んでいると違和感が酷い。というかなんだこの古い絵柄は。「二十年前の作品です」といわれても素直に信じてしまいそうです。全体的に顔がのっぺりしていて気持ち悪いことこの上ない。まあ、メインの原画家も(特に立ち絵は)あまり褒められた物ではないですが。
総評ですが、オープニングムービーのインパクトは強かったものの、それ以外に特に際立った物が見当たらないのが実情。記憶喪失の主人公だとか、異世界からの異邦人だとか、過去の主人公に係わりありそうな思わせぶりな態度を取るヒロインとか、よく言えば王道、悪く言えば平凡な印象が強いです。もちろん王道が悪いわけではありませんが、その王道設定がどう化けるかは購入者にとっては賭けでしかなく、その賭けに乗るにはシナリオライターとグラフィックの面で分が悪いと言わざるを得なさそうです。