姫狩りダンジョンマイスター一週目クリアしました。
使い魔が三段階に成長する事が特徴の一つとしてプッシュされていた本作ですが、当然のように幼女タイプから成長させずにクリア。というか、成長システムとか一体何の罰ゲームですかと。すべては等価交換、能力を得る代わりに容姿が衰えていくというのは仕方ないという事ですか。むしろ成長する毎に幼くなっていく仕様だったら育成にも力が入ったのに。成長させない方が人気あるとかこの作品とピカチュウくらいですよ!
閑話休題
シナリオに関してはいつも通りのエウシェリー。もしかしてシミュレーションパートを際立たせるためにわざとつまらないシナリオ書いているのかと疑うレベルです。伏線の類もちゃちで全体的に淡泊で盛り上がりに欠け、台詞回しが陳腐な為緊張感にかけます。ラスボスまで日本語間違えて使ってるし。
またこの作品、ヒロインキャラでも戦闘で死ぬと消滅してしまうんですが、その所為か死んでもシナリオに支障が出ないようになっていてリリィ以外のヒロインの影が極端に薄いです。
最初のCGがコメディ調だったのでそっち方面も期待していたんですが、結局コメディは最初の一枚だけでしたし、てっきり序盤で身体を取り戻して、それから物語が進むと思っていたら身体を取り戻して終了だったしで色々と消化不足の印象が強いです。
システムに関しては今までのシリーズと比べて順当に進化しているといっていいと思います。個人的に一番ありがたかったのが仲間モンスターのレベルが種族ごとに共有されていることでした。同タイプのモンスターを複数使っていたのでこれはありがたかったです。
主人公は直接戦闘に参加しないので戦力の一番の要となるのは使い魔であるリリィなんですが、先に述べたように幼女タイプから成長させなかったので後半やや能力不足に。スキルはともかく移動力が3しかないのが結構響きました。移動力をアップさせるアイテムは後半まで入手が難しいですし。
戦闘でメインに使っていたのはリリィの他、ブリジット、オクタヴィア、竜の子、水精、アプサエル、アマゾネスあたり。例によって女性タイプ以外のユニットはほとんど使っていません。MVPは間違いなく水精。魔法攻撃が強力で出撃コストも安くHPが低い事を除けばこれといった欠点も無し。序盤からラストバトルまで非常に役に立ちました。ラスボス相手にも「戦いは数だよ兄者!」とばかりにアウトレンジから水精四人で波状攻撃仕掛けて粉砕。イメージ的にスライムがエスタークをフルボッコといった感じでバランス的にどうなんだと思わないでもないですが。
エウシュリーが時折採用する性格システムに関してはもうちょっとなんとかならなかったのかというのが正直なところ。前にも別の作品の感想で書きましたがLOWとCHAOSの言葉の意味をエウシュリーのスタッフは知らないかもしくは意図的に無視しています。優しく振舞うと性格がLOWに傾きますとか意味わかりません。しかも選択肢だけで変化するパラメーターならともかく戦闘中の行動でも変化してしまうので非常に面倒くさいです。
難易度は全体的に低め。使い魔以外のユニットは死ぬと消滅しますが、仲間モンスターは死んでも簡単に補充出来る為、やろうと思えば物量作戦で押し切れます。
クリア時のレベルは大体40~45。クリアに掛った時間はちょうど三十時間。ただその中に占める敵行動中の待機時間がかなり多く、アニメをOFFにするなどすれば時間はもっと短縮できると思います。
Hシーンに関しては優秀と言っていいと思います。重複を含めるとはいえシーン数は100を超えますし、CG枚数の120枚という数も十分な数字でしょう。
シナリオパート、ゲームパート共にそれ単体での価値は極めて低いですが、そこに豊富なHシーンとCGが入ったことによって十分良作と言えるレベルまで達した作品であると思います。