最近麻雀にはまっています。麻雀漫画を片手に
カミハルさんに教えてもらったネット麻雀の「
天鳳」に居座る日々。気づいたら数時間平気で経っているのが困りもの。
そんなわけでエロゲのプレイスピードがいつにもましてスローダウン。先日やっと
とっぱらをクリアしました。
久しぶりに面白いと思えた正統派(?)作品でした。テキスト、ストーリー、キャラクターそれぞれが水準以上。若干ボリュームが少ない気がしましたが気になったのはそれくらい。ヴィジュアル面がネックになってメジャーになり切れていない印象ですが隠れた名作と言えるのではと思います。
なんというか、プレイしていて「シナリオライター、良い仕事してるなあ」と思えた作品。
文章を書くという非常に敷居の低い仕事の所為かシナリオライターというのは手を抜こうと思えばいくらでも手が抜けるしセンスがなくてもどうにでも誤魔化しが効くんですよね。最近特に萌えゲーと呼ばれる作品では面白くもなんともないやっつけ仕事みたいな文章が多く「真面目に仕事しろよ」と怒りたくなることも多々あるのでこういった作品に出合えると気分がいいです。
そんなわけでやっと一月発売の作品にとりかかれたわけですが、最初に手をつけた
祝福のカンパネラ。オープニングだけプレイして早々にギブアップ。
絵は好みなんですがとにかくテキストが酷い。上手い下手、面白い面白くない以前になんでこんなに気持ち悪い文章を書いているのか不思議にすら思います。
もともと薄気味悪いヒロインを書くことには定評のあるういんどみるですが、今作ではそれにさらに磨きがかかっています。
絵柄はほのぼのしているのにテキストの所為で非常にどす黒い印象を受ける本作。いや、決してそういったものを書こうとして書いているわけではない(むしろ目指しているのはたぶん真逆)と思うのですが台詞でも地の文でもひたすら「ヒロインはいい人、主人公はいい男、世界は優しさに満ちている」みたいな事を繰り返し主張する所為で上面だけ取り繕っているというか、まるで宗教勧誘に来る信者が浮かべる顔に張り付いた笑顔のような印象を受けます。悪意が無い世界というのはこれ以上ないほど悪意に満ちているのではないかと思ったり。悪意がない世界などありえない以上は。
また、そういった部分を抜きにしてもテキストが非常に拙い印象を受けます。よく作家が口にする言葉に「キャラクターが勝手に動き出す」というものがありますが、この作品から受ける印象はそれとは全く逆。最初に用意されたプロットの通りにキャラクターを動かそうとしている所為かキャラクターの言動が非常に不自然に移ります。RPGに出てくる話しかけられたらひたすら同じ言葉を繰り返す村人のような感じとでもいうのでしょうか。
いやほんと、絵は好みなだけに非常にもったいなく感じてしまいます。原画家さえよそのブランドに移ってくれればういんどみるの作品なんて見向きもしないで済むようになるのに……。
結局早々に投げ出した祝福のカンパネラに代わって
スズノネセブンをプレイ中。まだプロローグが終わったところですが祝福のカンパネラの後にプレイしたということもあってテキストを読んでいるだけで非常に和みます。きちんとした文章が読める事がこれほど幸せな事だったなんて。病気になって初めて健康をありがたさがわかると言いますがっそれは今みたいな事を言うんだなとしみじみ感じている次第。