『朝凪のアクアノーツ』
Fizz
人魚伝説が残る海辺の田舎町『白浜町』と、主人公の通う『白浜学園』を舞台にした、真夏の学園恋愛アドベンチャー。
人魚(セイレン)であるメインヒロイン・深緒を中心にしたドタバタに主人公が巻き込まれて行きながら、その騒動の最中で身の回りのヒロイン達の新たな魅力に気づいて行く学園ラブコメディ!(OHPより抜粋)
との事ですが四つあるメインルートのうち二つのルートでは人魚は早々に退散、ストーリーも間違っても学園ラブコメディなどとは呼べない物になって行きます。
全体的にシリアス色が濃くドタバタやっているのは精々が個別ルートに入る前までと言った所でしょう。ラブコメや萌えゲー期待してこの作品を購入すると間違いなく期待を裏切られると思います。
グラフィック 原画家は二人(SDキャラ入れると三人)いますがそれほど違和感は感じません。主人公が結構頻繁に顔出しするので嫌な人は結構嫌かもしれません。一応女顔と言う設定ですが……。
あとSD絵は出来不出来の差が激しいです。
枚数は差分とSD絵を除いて104枚。尚、SD絵は回想で閲覧できません。
予約特典のスク水ディスクをインストールすると一部CGがスク水、日焼け痕ありに変化しますが一度このディスクをインストールすると変化前のCGが閲覧できなくなります。前のCGを見ようとしたらディスクを削除しなければならないので不便。
テキスト シナリオライターが二人いる所為でかなり違和感があります。
また、序盤のテキストがかなり退屈なのが特徴。笑わせようとして滑っている感がひしひしと。
導入部分に関してはもう少し頑張って欲しかったというのが本音です。ここで投げ出してしまうのは少し勿体無い作品なので。
シナリオ シナリオライターが二人いる所為で(ry
OHPなどから受ける雰囲気とは違い全体的にシリアス色が強い事は前に述べた通り。間違っても萌えゲーと呼べるような代物ではありません。
ヒロインの一人には主人公の双子の姉がいます。もちろん近親相姦なわけですがこの辺エロゲ的ななあなあで終わらせないので近親嫌いな人は避けた方が良いと思います。
操作性 コンフィグは必要最低限といった印象。物足りなく感じましたが大きく不満が出る事はない程度にはなっています。一つ気になったのが画面左下にポインタを置くとクリックしても反応しない事。バグなのか使用なのかわかりませんが何時もこの辺にポインタを置いてプレイしている身としては地味に不便でした。
サウンド 主題歌は例によってメインヒロインの中の人が歌っています。
主題歌、BGMを含め特に印象に残るほどの物はありませんでした。それよりむしろ、Hシーンで挿入前挿入後でBGMが変わるのが気になってしまって……。
H度 Hシーンは一人五回で合計二十回。+おまけで四回あります。
足コキと主人公女装が一回づつあるくらいであまり特殊なシチュは無し。結構頻繁に主人公のメガネが出てくるのが気になります。
ぶっちゃけうざい。 スク水パッチより主人公女体化パッチを出した方が受けが良かったんじゃないかと思ったり……。
総評(ネタバレ含む)
人魚メインのお話かと思っていましたがメインの深緒、美幸ルートよりも友里子、かなかルートの方が出来が良かった所為もあってか近親相姦の方が印象強かったです。
近親相姦好きとしては友里子が実の姉であっただけで満足だったんですがそこから先が予想の斜め上。実母は風呂場で手コキしてくるし(なぜ回想に無い!?)、娘は迫って来て(ifシナリオとはいえ)妻と娘の親子丼だし、そもそも自分の伯父が実の父親とか。抜きゲー以外のシナリオをそれなりに真面目に書いている作品でこんなに近親相姦ネタ詰め込んできた作品も珍しいと思います。
購入するときはスク水パッチ以外微塵も期待していなかったのでシナリオが意外にもしっかりとしていた事は嬉しい誤算。友里子とかなかシナリオだけなら名作と呼んでもいいくらいです。朝顔かわいいよ朝顔。
期待していた近親相姦ネタもネタで終わらせるのではなくしっかりと書ききっているし、主人公が先祖である人魚の能力を色濃く継いでいるのも近親相姦による人魚の血のクロスの結果、という伏線だったのではと考えると個人的に非常に楽しかったり。
シナリオは一部除きしっかりしているし絵もそれほどクセが無いので近親相姦が嫌いな人以外は買って損の無い作品だと思います。